Personnel
: Jimi Hendrix
(vo,g), Noel Redding (b), Mitch Mitchell (dr)
Producer : Alan Douglas
1967年、ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンスとして凱旋帰国したジミが一気にスターダムにのし上がったのは、まさにモンタレー・ポップ・フェスティヴァルからである。ブライアン・ジョーンズの紹介とともにステージに現れた男は、貴族のような上っ張りに、頭はアフロ。見かけもさることながら、そのパフォーマンスはさらに詰め掛けた観衆の度肝も抜くものであった。ギターは逆さだわ、歯では弾くわ、背中に回すわで、当時の概念をこれでもかとばかりに覆してくれた。
そんなジミの衝撃度120%の演奏を余すところなく収録したのが、『JIMI
PLAYS MONTEREY』である。ブライアン・ジョーンズの紹介とともにガツンとかましてくれる「Killing Floor」 。こいつ一発で観客の耳目はすっかりジミに首ったけ状態である。鳥肌の立つようなイントロのカッティングから、押し寄せるスピード感溢れるフレーズは、お見事だ。とにかくカッコイイ!!
僕は、この「Killing Floor 」をビデオで見た瞬間からどっぷりジミ・フリークになってしまった。こんなにカッコイイ奴は見たことがないと。そして、これは何が何でもコピッてやると硬い決心をして、来る日も来る日も練習に励んだのだ。懐かしいな〜。それから、ミッチもスゴイ。ほとんど林屋ペー状態の衣装でとぼけているものの、ドラミングはまるでマシンガンのごとくである。叩いて叩いて叩きまくっているぞ。まさに蜂の巣といった感じ。
お次の「Foxy Lady」。こちらは、70年までライブでは定番中の定番で弾きこまれてきただけに、久しぶりに聞いてみると、最初のフレーズがすっぽ抜けた感じはするものの、若さでそこを凌駕している。
それから笑っちゃいけないが、笑ってしまう「Rock Me Baby」。ブルースの巨匠で今もなお活躍するB.B. キングのナ
ンバーをジミは、ものの見事にカバーしているのだが、ジミの歌がスゴイ。ほとんど「Rock Me Baby 」しか言っ
てない。「Rock Me Baby」を色々なトーンで繰り返しているのだ。後半戦なんか、これでもかとばかりに「Rock Me Baby」の嵐である。ここんとこを意識しながら聞いてみると面白いから、是非もう一度聞いてみてはいかがでしょうか。ちなみにこの曲はその後は進化を遂げて「Lover Man」となり、ライブでのヘビーローテーションの
仲間入りを果たしている。
他にもとにかくジミの突飛さが目白押しのこのアルバム。初めてジミを聴いてみようという方は、これを聴いたら一発で虜になるはず。本作はビデオでも同内容のものが発売されているので、そちらと併せて鑑賞すれば、きっと ポカ〜ンと見とれてしまうこと必至である。
「Killing Floor」「Like A Rolling Stone」「Rock Me Baby」「Hey Joe」「Wild Thing」と黒人も白人も関係なし
にカッコイイものはカッコイイとすべて飲みこんでしまうジミのボーダーレスな感性が凝縮されたモンタレーでの演奏。ジミの懐の深さもさることながらその類まれな音のセンスにはただただ驚かされ、見とれるばかりである。
August 7th 1999 K.Seki